「西洋わさび」とは、高品質な加工わさびの名脇役
西洋わさびは、ヨーロッパ原産の植物で、ホースラディッシュまたはレフォールと呼ばれます。
主産地の北海道では「山わさび」と呼ぶこともあります。
また、「粉わさび」や「おろしわさび」などの加工わさび製品の原料として使われます。
金印独自の優良系統「白宝®」
金印は、良質な加工わさび製品を製造するために、本わさびとブレンドした時に本わさびの清々しい香りや辛みをさらに引き立てるために独自の優良系統「白宝®」を開発しました。「白宝®」は色調が明るく、青臭みがなく、スッキリした辛味が特徴の西洋わさびで、高品質な加工わさび製品を製造する上で欠かすことのできない原料です。
優良系統「白宝®」
西洋わさびの畑(北海道)
3年の年月をかけて育てる西洋わさび「白宝®」
一般的な西洋わさびの栽培は、収穫した西洋わさびの根を翌年の種根として植付けするため植付けから6ヶ月ほどで収穫できますが、金印の「白宝®」は1年目に苗づくり、2年目に種根の栽培、3年目に種根の植付けをして収穫するため、3年の長い年月と手間をかけ、品質の安定と美味しく高品質な原料確保に取り組んでいます。
専用のハウス施設で育てられる苗
春の出荷に向けた優良苗の生産
高品質な苗づくりのための生長点培養技術
一般的な西洋わさびは収穫した根を翌年の種根として使用するため、病気にかかりやすく品質や味が劣化していきます。金印では均一した高品質な原料を確保するために、生長点培養の技術を確立しています。生長点とは、芽の中心にある約20分の1mmという大変小さな部分で細胞分裂が活発に行われている所です。生長点はウイルスなどに侵されていないため、この部分を一つ一つ手作業で切り取って試験管の中で大切に育てて立派な苗に成長させます。
西洋わさびの生長点
生長点の採取の様子
生長点から増殖した植物体を株分けしている様子
生長点から増殖した植物体の様子
徹底した品質検査
金印は、西洋わさびの品質を常に高いレベルで保ち続けるために、苗がウイルスに感染していないか、辛み成分は基準値をクリアしているか品質検査を行っています。
遺伝子レベルでウイルス検査ができるDNA増幅装置
辛み成分を計測できる高速液体クロマトグラフィー
さらに美味しいわさびを目指した研究開発
西洋わさびは種子を作りにくい植物です。そのため、品種改良の研究はされてきませんでした。しかし金印はさらに高品質な原料を確保するために、研究を繰り返し、ついに、西洋わさびの種子をつくることに成功しました。これにより、品種改良の可能性が飛躍的に拡大しました。このように“新しいものを生み出す技術”こそが私たち金印の底力です。
アグリビジネス研究所 玉木専任部長
西洋わさびの花
品種改良のために収穫された、貴重な西洋わさびの種
健康な土づくり
金印は「お客様にお届けする製品の美味しさは、原料の美味しさがなければ作れない」という考えのもと、栽培される西洋わさびを美味しくすることを目的に、農業機関、大学などと共同研究を重ね、金印独自の「健康な土づくり」の技術を蓄積してきました。その一つとして、苗の植え付け前に畑の土の栄養分を14項目にわたり分析し、西洋わさびを元気に育てるために不足している栄養分を補充した処方箋を用意します。
土壌分析の様子
金印独自の健康な土づくり
生産農家の方とのコミュニケーション
金印は、生産農家の方とのコミュニケーションを大切に考え、定期的にわさび畑を訪問して土や水の状態をチェックしています。
もし、基準に達していない点が発見された場合はすぐに生産者の方と一緒に原因と対策を話し合っています。
生産農家の方とのコミュニケーション
金印が独自開発した西洋わさびの収穫機械ハーベスター